新型コロナの影響で自転車の力がクローズアップされていますね。自転車通勤で密を避ける行動や、リモートワークしている自転車好きの方もバーチャルトレーニングで家の中でも、今や世界中の人と自転車に乗れるの世の中です。
いろんな経済活動が制限されている中で、もうすぐ3月決算の企業業績がぞくぞく発表されてくることとおもいますが、日本を代表するトヨタ自動車が年間で販売する車の台数は1000万台あることはご存知の方も多いのではないでしょうか。
全世界の自動車メーカーの販売台数を合計するとおよそ9000万台です。今年は大きく減少するかもしれませんが、、、
さて、自転車はどの程度販売されているかご存知ですか?
答えは年間1億台超。自動車よりやや大きく伸びているマーケット。平均単価で比較するとおそらく100倍単位で違うはずですが、台数はほぼ同じ。
それだけ世界中で乗られているモビリティである自転車が、社会問題の継続的な解決策になりうるのか。ヒントはエネルギーにあると考えています。
年間1億台が与えるインパクト
およそ現時点では自転車1億台、自動車9000万台、オートバイは6000万台。昨年時点での2025年の台数予測を見るとそれぞれ自転車1.5億台、自動車1億台、オートバイは7500万台という予測もあることから2輪車の需要が顕著に伸びていくことがわかります。
各モビリティともに電動化への流れは強く、自動車でも10年後には20%がEV。自転車は現時点で20-30%あると言われていて、10年後には40-50%になるという予想も。
2輪車の需要はアジア圏中心に人口増加に伴って大きくなる見込み。そこに電動の大きな波が重なる流れですね。
例えば、今人口1億人で平均年齢24歳程度のフィリピンは、今後30年で人口5000万人以上増えると言われているますが、若い世代が中心だけあって環境への関心も高く、カフェなどでプラスチック製の袋やストローが提供されることはないのだとか(聞いた話)。環境への配慮が消費判断に大きな影響を及ぼすことは間違いなさそうです。
エネルギー効率90%
自転車のエネルギー効率は90%とも言われているとても効率のいい移動体、体内に蓄積したエネルギーを効率よく運動エネルギーに変換しているということですね。
e-Bikeの割合が伸びているものの、モーターも80%のエネルギー効率があるので、いずれにしても自転車は現時点でとても効率のいい乗りもの。
ガソリン自動車のエネルギー効率は現時点では30%程度、EV(モーター)の大きな波が来ているので、今後10年単位では大きく状況が変わっていくことは間違いありません。
現時点では電気の発電は世界的にみても化石燃料が80%程度と大きな割合を占めます。既にスウェーデンでは50%が自然エネルギーになっているようですが、効率のいいEVが自然エネルギーで動く世界がやってくるのもそんなに遠くない未来ですね。
また、飛行機でも今後ミドリムシ燃料をはじめとしたカーボンオフセットされる燃料が利用されていくように、どのモビリティも環境にマイナス影響を与えない方向に間違いなく進んでいます。
環境にもよく、自身の健康にもよい自転車をチョイスされるために
環境視点では自転車も自動車とのアドバンテージも徐々になくなっていきます。さらに今後環境や健康により自転車を拡げるために何か必要ではないかというのが今後のAoiroの研究開発の大きな課題と考えています。
そのために必要なエッセンスは何か?それがエネルギーだと考えています。
例えば、
・環境に負荷をかけないだけでなく、CO2で発電するような大気をクリーンにするエネルギーハーベスト型の発電機が自転車についたら(これは自動車も同様)
・人間の身体にあるエネルギー(体脂肪)が容量と消費量ともに見える化できてコントロールしやすくなったら(自転車特有)
・体内のエネルギーを自転車の推進力に変えるメカニズムをより容易に取得できたら(自転車特有)
もっと自転車の需要が増え、地球環境だけでなく、人間そのものの健康にもプラスの影響を与える環境がつくれるのではないか。そんなことを想像しながら研究開発の入口に立ちました。
次回は、自転車の歴史と今にふれてみます。
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